ユニバーサルウェイトなどウェイト版の比較

タロットカードで最も一般的に使われているカードは、アーサー・ウェイト博士が考案してパメラさんが作画したライダーウェイト版だが、同じ図柄をメアリー・ハンソン=ロバーツさんが鉛筆画で描きなおしたのがユニバーサルウェイト版だ。私は両方同じくらい愛用しているが、どこがどう違うのか、イメージ的にしか把握していなかった。が、じっくり見るとかなり差があることを発見した。

今回、ライダー版とユニバーサル版、そしてもうひとつ、第2次大戦のロンドン空襲で破壊された原版をもとに作られたライダー・ウエイトの復刻版、この3種のカードを比較検討してみたい。
取り上げるサンプルカードは、大アルカナの「月」と小アルカナの「金貨のクィーン」の二枚。


現行のライダー版「月」
草原の中に黄色い道が続いている。空の色は明るすぎて昼か夜か分かりにくい。オオカミの鮮やかな黄色が妙に目立つ。


復刻ライダー版「月」
空の色は落ち着いていていいが、全体に色数が少なくダークなので、道と草原の区別が分かりづらい。オオカミの色が草地と同色になっているので、オレンジ色の犬のほうが目立つ。水から出たザリガニは濃い赤なだけに一番目立っているように感じる。


ユニバーサル版「月」
空の青さにグラデーションがかかり、夜というより夜明けの雰囲気が漂っている。「真夜中」と「夜明け」では、意味するものが全然違うと思うが…。遠景の山は紫で、手前のザリガニも紫だ。配色は綺麗だが、ザリガニのインパクトはライダー版より落ちる。



現行のライダー版「金貨のクィーン」
後方の山は青く、椅子は白い。この椅子には様々なシンボルが描かれているが、ライダー版でそれを見分けるのは難しい。右隅にウサギがいるのもちょっと分かり辛い。


復刻ライダー版「金貨のクィーン」
これ見てビックリ! 椅子の色が全然違う! 印刷方法の違いなんてものじゃない。現行ライダー版は意図的に椅子を白に変えたのだろうか? それともこの復刻版がおかしいのだろうか? 後方の山もこちらは白い。これだけ色が違うと、受け取るイメージがかなり変わってくる。


ユニバーサル版「金貨のクィーン」
ライダー版の象徴をひとつ残らず克明に再現したメアリーさんの努力に拍手! 椅子に描かれたシンボルが非常に分かりやすい。右隅のウサギも存在感たっぷり。ただね、このクィーン、顔が男顔… 

クィーンは表情もそれぞれ違っている。現行ライダー版は仏頂面、ユニバーサル版は男顔、私はアルカイックスマイルをたたえた復刻版のクィーンの表情が一番好き。ちなみに、月のカードも微妙に表情が違う。

同じウェイト版でも、仔細に見るとこれほど差がある。どのシンボルが目立つか、どのシンボルがどんな色で塗られているかなど、カードを見たとき目に飛びこんでくる情報が違うと、リーディングも微妙に違ってくるので、自分の感性に合ったカードを選ばなければならない。まあ、どれが合うかは使ってみなきゃ分からんけど。


※関連過去記事
オリジナル・ライダー・ウエイト・タロット・パック



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