第62回法隆寺夏季大学

6月1日から法隆寺夏季大学の申し込みが始まった。
この行事は毎年7月26日から29日まで行われる法隆寺の年中行事で、私は一昨年、初めて参加させてもらった。募集人数は600人なので、期間内に申し込めばたいがい受け付けてもらえる。ちなみに受講料は3000円と、きわめてリーズナブルなお値段。

私にとっての夏季大学の目玉は、なんといっても初日の午後行われる特別拝観と若草伽藍見学。
この特別拝観は、法隆寺のお坊さんのガイドで寺内の伽藍内部を詳細に見て回れる。(かなりのトレッキングなのでスニーカー必携) 火災で焼けた金堂壁画を保管している収蔵庫も、天気が良ければ開扉されて見学できる。夢殿は春秋にも開扉され見学のチャンスは多いが、被災壁画はたぶんこの時しか拝めない。私は壁画が見たかったので参加したが、幸い好天に恵まれて、隅から隅まで見て回ることができた。

7・8年前、法隆寺を初めて訪れて納経帳を購入したとき対応してくださったお坊さんがとても感じのいい僧だったので、すっかり法隆寺ファンになってしまった。日本最初の世界遺産なのに、上から目線なところがなく、素朴でええなあ…と。その後、かの有名な怪書『隠された十字架−法隆寺論』を読んで、ますます法隆寺に興味が沸いた。

なので、まがまがしさ日本一な夢殿救世観音の拝観を心待ちにしていたが、実物は意外に可愛くて、う〜ん…な感じだった。そもそも「夢殿」って、聖徳太子の次元トリップのための瞑想室だから、後世そこに安置された「等身」秘仏は、確かに、聖徳太子の幽体のヨリシロの可能性もあるとは思う。見る人が見ると印象は様々、ガラリと違うのだろうけど、少なくとも私にはそれほどまがまがしくは感じられなかった。


夢殿救世観音(「日本美術史ノート飛鳥時代の彫刻」より)

夏季大学の期間は4日間だが、講義に関しては、私は初日しか参加しなかった。 
というのも、講義内容は非常に専門的で、興味のあるテーマは集中して聴けるが、そうでないものは眠くなるので、居眠りするよりはスパッと動いたほうがよかろうってことで、精力的にあちこち行きまくった。

初日に法隆寺中宮寺をくまなく見学して、2日目からは法隆寺近くの法輪寺、法起寺など斑鳩の里をトレッキングしまわった。これら法隆寺ゆかりの寺には無料拝観できる。


法輪寺の十一面観音菩薩(ポストカードより)
実物はこれの百倍いい。私ならもっと違った写真を撮るのに…なんて僭越な妄想も(^^ゞ

法隆寺の近くには他にも由緒ある寺社が多く、ぽっくり寺で有名な吉田寺(きちでんじ)などもある。事前リサーチはまったくしてなかったが、たまたま参拝したらぽっくり寺ということで(しかも超有名らしい)、何かの役に立つかもしれないと、ぽっくり手ぬぐいを購入した。長患いは本人が一番苦しいし、念のためですわ。(^^ゞ

楽しかった法隆寺夏季大学も去年は行けず、今年はどうかなと思案中。
法隆寺とはご縁がありそうだと前々から感じていたが、とうとう卒論のテーマまで法隆寺の美術品になってしまった。ほかにも興味ある仏像仏画は多いというのに…


法隆寺献納宝物金銅小幡の飛天

追記:おかげさまで、2012年秋、無事に卒業できました。



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