福岡市美術館 ユベール・ロベール展

昨日、ユベール・ロベールの展覧会に行ってきた。
そして、今日、関連イベントの記念講演会「ユベール・ロベール、その生涯と作品」にも行ってきた。もうロベール漬けですわ。(~_~;)

ユベール・ロベールは18世紀フランス革命の時代を生きた新古典主義の風景画家だそうで、タイトルに使われている絵を見た限りでは、ぜんぜん私の趣味ではなかった。しかし…

これほど大がかりなロベールの展覧会は日本では初めてだそうだ。なんで実現したかというと、ロベールをコレクションしているヴァランス美術館がリニューアル工事のため閉鎖中で、その期間、作品をごっそり貸してもらえたというワケらしい。

会場にはサンギーヌという赤チョークで描かれたデッサン絵画が多数展示されていた。赤チョークなんてもんがあることすら知らんかったが。その他、大きな油彩画もたくさんあったが、彼の絵で私が最も驚いたのは目を剥くような遠近法。たとえばこの絵。


ポストカードより

写真で見るとなんてことない風景画にしか見えないが、ナマで見ると、これがまた驚くべき立体感で、3D絵画か?ってくらい中央の円柱神殿が浮き上がってみえる。奥行き感がハンパない。イタリアに行った時、とある城館の室内壁一面に彫刻が施されていて、スゴイなあと思ってよっく見たら、遠近法で描かれた絵。うわっ騙された!と、あまりのリアルさに唖然としたことがあった。こりゃ、あれだよねと思ってたら、今日の講演会で、パンニーニに遠近法を教わったと聞いた。ああやっぱし。勉強しないと描けないよね。ちなみに、この絵で3Dを体感したいときは、絵から少なくとも4メートルは離れて見た方がいい。近すぎると立体感は分かりづらい。

この絵でも廃墟を描いているが、ロベールは「廃墟の画家」「廃墟のロベール」と呼ばれているらしい。昨今もマニアがいるほど廃墟ブームだが、18世紀のフランス革命期も廃墟が流行っていたとは、偶然とは思えない。時代が変わる時、人はみなノスタルジックになるのかしら。


「古代遺物の発見者たち」公式HPより
近景から遠景への奥行き感が数十キロはある。
背景にあるピラミッド、ほの暗いアーチ天井の回廊、ぽっかり開いた地下への入り口。
すべてが古代へ繋がるシンボルとなっている。



............................................................

井上桜子のサロンはこちら ヒーリングラボきらり
メニューは、レイキ講座やヒーリングの他、タロット占い・タロット講座も設けてあります。
メニュー・料金など
お近くの方、旅行中の方、お気軽にご予約ください。

............................................................

Copyright Healing lab Kilali.Inoue Sakurako All Rights Reserved.
※ 当サイト上の記事の無断転載・加工使用はご遠慮ください。