網走監獄‐最北の農園刑務所
今回の旅の目的のひとつは網走刑務所だった。日本で網走刑務所ほどネームバリューのある刑務所はないが、網走にはケンさんの世界だけではない歴史があることは意外に知られていない。
明治23年、網走から旭川につづく中央道路開削工事のため囚人と看守がはじめて網走の村に送り込まれた。これが網走監獄の始まりだったらしい。そして、過酷な開拓労働の中で多くの囚人(と看守)が命を落とし、この犠牲が網走監獄を日本一有名な刑務所にしたという。こういう歴史があることは、私も行くまで知らなかった。
なにはともあれ、まずは本物のリアル網走刑務所からスタート。
わりと街中にあるので行きやすい。
網走川にかかる鏡橋。川沿いにつづく赤レンガは刑務所の外壁。
正門前の広場。
手前の小屋は昔の見張り用の小屋。向こうに見える電話ボックスの囲いはニポポ人形になっている。これは網走市が幸運のお守りとして売り出しているアイヌ人形で、網走刑務所の大ヒット商品。年間約4千本生産されているとか。ただ、普通の工場でも同じものを製作している。刑務所で囚人が手作りしたものは底に銘があるので、確認してから購入しよう。
レンガ造りの由緒ある正門。フランス式のデザインで大正13年に完成。レンガは刑務所内の用地の粘土を使い、所内の工場で焼き上げたとか。究極のDIYですな。
門の中。中まで入ってくださいという看板があったので、入ってみたぞ。
脇の小部屋はもともと面会人待合室だったようで、今は記念撮影用の部屋になっている。あつかましくも椅子に座って記念撮影もさせていただきました。こんなにサービスのいい刑務所はじめて。さすが網走やね。
次に、博物館の網走監獄へ。こちらはちょっと山の中にある。入場料1000円ほど取られるけど、ここまで来て入らんわけにはいかんやろ。ここは旧監獄の歴史的建造物を再現or復元した資料館。しかし、資料館、博物館というより、テーマパークといったほうがぴったりくる。
博物館網走監獄の正門。リアル正門と同じ造りだが、色が鮮やかすぎるきらいが…
ここの見どころは五翼放射状の舎房。ベルギーの刑務所建築をヒントにしたという。五稜郭とか五翼とか、五が人気だったのね。
「昭和の脱獄王」と呼ばれた白鳥由栄は第四舎に収監されていた。彼はここでも脱獄に成功しており、その様子が再現されている。
雑居房の鍵
網走刑務所は広い農場を持っていて、所内の食糧を自前の農園でまかなっている自給自足刑務所。
ちなみに、農場には外界と隔てる柵はない。(画像は刑務作業HPより)
その農場と本部の刑務所との通信は、電話が開通するまで、伝書鳩が使われていたという。
実際のリアル二見ヶ岡農場へも行く気満々だったが、博物館を見学してるうちにすっかり忘れてしまった。(なんたるアホ)
教誨堂。教会のような寺院のような不思議な空間。
この博物館での最後のお楽しみは監獄食。私はホッケ定食をオーダー。
味噌汁はオプションらしいが、まあ、我が家の夕食よりリッチやね。うち玄米やし、白米と麦のブレンドなんて問題ナッシングよ。食器が昔の学食風の安っぽさでイマイチ監獄らしくないけど(こんなレトロな官舎だから陶器でロゴも入ってたと思うんだ)、まあ我慢我慢。
監獄博物館の近くには、北方民族博物館やオホーツク流氷館など見学施設が色々ある。
北方民族博物館では無料でガイドツアーもしてくれるので、ぼ〜っと見て周るより理解が進む。が、迂闊にお願いしたらちょっと大変だった。時間かかりすぎて…
北方民族博物館で一番気になった展示物。グリーンランドのイヌイットの呪術用護符。
レプリカではなく本物のせいか、目が離せないくらいの強烈なオーラを感じた。やっぱ違うわ。
流氷ガラス館で飲んだ流氷ソーダ。目の前はオホーツク海。
さて、網走のもうひとつのお楽しみは地ビール!
てことで、やってきましたヤキニク網走ビール館
3種類のテイスティングセット。向かって左から、流氷ドラフト(青い色)、ヴァイツェン、プレミアム。
うん、まあ、どれもそこそこOKOK。流氷ドラフトも、おどろおどろしい色の割には旨かったしね。プレミアムが一番くせがなくて飲みやすいかな。
で、調子に乗って知床ドラフトも注文してみた。
画像では分かりにくいけど濃い緑色です。飲んでみたら、ううっマリモ味…?いや、マリモというか藻?
これはいけません網走ビールさん。もうちょっと考えて。
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