ドイツで出会った修業中の大工さん−ギルドと徒弟制度

世界史の授業で習った記憶もあるかと思うが、ヨーロッパにはギルド制度という社会制度がある。

ウィキペディアでは次のように説明されている。

西欧の中世都市においては、大商人によって組織された商人ギルドが市政運営を独占していた。
次いで、手工業者たちも、職業別の手工業ギルドを結成し、商人ギルドに対抗して市政参加するようになった。

中世都市には「徒弟制度」と称される厳格な身分制度が存在し、その頂点に立つ親方は、職人・徒弟を指導して労働に従事させた。製品の品質・規格・価格などは厳しくギルド内で統制され、品質の維持が図られた。

近世になると、市民階級の成長と同時に、特権的なギルド制度は欧州各国で消滅していった。
が、遅くまで封建制が残っていたドイツでは、ギルド、あるいはその行動様式が残っている。
これは21世紀の現在まで生き残り、ドイツ社会の行動様式を根本的に規定するものだと言われている。


ということで、なんで突然ギルドの話やね〜ん!
いや、一枚の写真をご紹介したくてね。
突然ひらめいたんですが、ひらめいたってことは、地球のどこかにこれを必要としている方がいるってことだから、いきなりだけど、紹介させていただきます。

さて、徒弟達はただ黙々と親方のもとで修業するだけじゃない。ある程度修業が進むと、最終試験の旅に出される。この旅で腕と魂を磨いて還ってくるのだ。これぞまさしくリアルRPGの世界! いやほんまに。

私が南ドイツのとある田舎道で出会った見習い大工さん達の写真をご紹介します。
ちょうど「ケルトの聖なる山」と地元で呼ばれている岩山に登った帰り路、偶然たまたま出くわした二人。
当日、宿泊の世話になってたドイツ人のIさんが二人を呼びとめてくれて、写真撮影の許可を得てくれた。

「さ、先生、写真とって!こんなチャンスめったにないよ」
「えっ、何このヘンなかっこの人達??」
なんて会話をしながら、激写させていただきました。
(彼女は日本語教師時代の教え子で日本語ペラペラです(^_^;)

なんか、いきなり四国でお遍路さんに出くわしたような、ちょっと時間感覚がズレたコスチュームですが、
数百年前の中世の時代から、この衣装で旅に出てたというからスゴイ!

彼らは大工さんの卵だそうで、親方のもとでの修業を終え、修業の旅に出てるらしい。
旅の期間は2年とか?(記憶曖昧です…)

着替えもなく、服はこれ一着のみで、手荷物も小さな鞄ひとつ。(鞄の中にはもちろん大工道具!)
こんな軽装で2年間、町から町へ旅しながら、別の親方に教えてもらったり、色んな建物を見たり、人の世話になったり、人の話を聞いたり、人の役に立つことをしたり…等々しながら修業期間を過ごすという。ドイツ社会というかヨーロッパ社会には、彼らを受け容れる伝統があるので、生活と旅には困らないらしい。

中世ならヨーロッパ内をぐるぐる周るだけで終わったところが、いまや海を越えて別の大陸にまで出向く人もいる。
Iさんの話では、勉強になるだろうからとオーストラリア行きの切符をプレゼントされ、今からオーストラリアに向かうという若者とナリタで会ったことがあるそうだ。(日本まで来てる段階ですごいよ)21世紀の修業の旅は、ワールドワイドになってるようです。

こんなコスプレ(笑)のドイツ人を見掛けたら、修業中の大工さんなので、あたたかくご支援お願いいたします。





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