西式健康法の身体療法

西勝造『西医学健康原理実践宝典』昭和57年 西勝造選集頒布会発行

ご存じ西式健康法の創設者西勝造さんの著作です。原著は昭和24年に著されました。
西式健康法は衰えない人気を保っているせいか、現在も様々な復刻版が出版されていますが、我が家にあるのは昭和57年発行のだから、けっこう古いです。古いけどキレイ。
つまり、誰も読んでないわけだ…

西式健康法は、現代では甲田光雄先生の甲田療法として学ばれている方が多いと思いますが、この本には、ぎっしりと西氏の情熱と思想が凝縮しており、非常に濃厚濃密な内容となっています。

すべて紹介することはできないけれど、西式の断食道場経験者として、断食以外で効果のある身体療法をいくつかご紹介しましょう。断食は我流でなく、ちゃんと指導者のもとでやってね。


★金魚運動

知る人ぞ知る古典的エクササイズ。

「仰臥して、身体をなるべく一直線に伸ばし、足先を膝の方へ直角以上にそらし、両蹠面を一平面上にあるようにし、両手を組んで頸椎四番五番の辺にあて、両臀をはって開き、魚類の泳ぐ真似を素早くおこなうこと。朝夕1・2分間まで」

これは脊椎だけでなく、腸の機能調整にも効果があり、便秘の人にはおススメです。
人にしてもらうときは、下にある図のように、手を体側に伸ばして、足を持ってやってもらう。


★毛管運動

ゴキブリ体操ともいう?

「まず仰臥の姿勢となり、硬枕を頭部に当て、手足をなるべく垂直に伸ばして垂直にあげ、蹠(足の裏)をできるだけ水平にし、この状態で手足を微動させること1・2分間。朝夕1回まで」

硬枕とはこのような木枕です。

西先生は旧来の学説を排し、血液循環の原動力は心臓ではなく動脈と静脈をむすぶ毛細血管にありと提唱し、この運動によって血液、リンパ液の循環が良くなり、循環系統の諸病を癒し予防できる、としています。

私の実感としても、終わったあとの体液のめぐりはハンパなく良い。また、膝を小刻みに動かすことから、膝の調子が悪いときのエクササイズとしても使っている。けっこう効果ありますよ。ポイントは、足首を固定することですね。足先までブラブラしたほうが毛細血管には効果ありそうな気がするけど、足首を傷めるのかも。身体で「首」と名のつく箇所は、ていねいに扱わなければいけません。

ちなみに、半身に問題のある人は、悪いほうの足を上げて毛管運動をするとバランスが取れるようになるらしいです。




★温冷浴

自宅ではやりづらいかもしれませんが、水風呂のあるジムや銭湯や温泉に行ったとき、是非、試してみてください。効能としては「神経痛、リウマチ、頭痛、糖尿病、血圧病、肝臓病、心臓病、腎臓病、風邪、アヂソン氏病、マラリア、貧血、循環器疾患、疲労回復等々」だそうです。

「普通全身温冷浴
普通保健の目的をもっておこなう温冷浴は、理想としては、湯の温度は41〜2度、水は14〜5度とするのが、もっとも効果的である。」

で、最初は徐々に始めるべしということで、ビギナーには病弱者(病人ではない)のやり方で始めることを勧めている。(病人はまた別のやり方があるが、ここでは省略)

「まず、手首足首の先より始め、これに馴れたらば、ついで、膝下の部分に及び、次に、太股のつけねまで実行する。これに1週間くらい馴れたらば、全身、首までの温冷浴を実行する」

その方法とは、はじめに全身の入水1分間(水風呂にはいります)、次に全身の入湯1分間(お湯にはいります)というように、1分交代で水と湯につかっていく。ただし、常に水で始め、最後は水で終わること。5回以下は効果が薄く、5回以上11回までやってよい。
水風呂のない場合は、足先からシャワーや桶で水をかけていく。

ポイントは姿勢で、胸を張り肺の面積を目いっぱい広げてはいることだそうです。水が冷たいからといって縮こまっていてはいけません。縮こまっていた私にはコメントする資格もありませんが・・・しかし、温冷浴は、たしかに浴後、身体がしゃきっとします。温泉に行っても湯あたりとは無縁で、さっぱりすっきりするのが気持ちいい。お肌もぴちっとしまってきますよ。


☆合掌40分行

だんだんハードになってきました。私はこれが一番難関じゃないかと思います。


「手の五本の指を密着させて、掌を合わせ、左右各五本のうち、中指はすくなくとも第二節まで、その他の指は第一節までを、お互いに離れぬように密着させ、できるだけまっすぐに、顔面の高さに合掌すること連続40分間。一生一回」

この行法をおこなう前には、手の毛管運動をしてからおこなうべしだそうです。

さて、この40分合掌は、それをおこなうだけでも身体によい効果がありますが、40分も高く挙げて合掌した手のひらは、エネルギーのバリバリ出る完璧な癒しの手と化します。その手を自分や他人の身体の悪いところに当ててヒーリングすると、著効があると言われています。

西先生は「一生一回」と提唱されていますが、結構、何回もやってらっしゃる方が多いみたいです。正月の慣例になさってる方もいるようで、確かに、初日の出を手の内に封じ込めてから40分行をやると、さらにパワフルになりそうな気がします。

また、人にヒーリングしたあとは、手首を3・4回振ってエネルギーを封じておく(邪気を祓う)のがよろしいとのこと。

ここまでハードル高くない日常使えるワザとして、毎日5分間合掌行があります。これをおこなえば、その日一日の無病息災が約束されます。また、毎食時、1分半の合掌をおこなえば、体液のバランスがとれ、食中毒を防ぐことができると言われています。「いただきます」の合掌は健康にもよろしいのです。ただし、手は必ず顔の高さまでね。なあむ…




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