おみくじマニアなあなたへ

中村公一『一番大吉!おみくじのフォークロア』1999年 大修館書店

昔からおみくじマニアだったが、去年の車折神社三連続凶みくじ事件以来、ますますおみくじファンになってしまい、こんな本を読んでみた。
この本は文化史的視点からおみくじについて書かれているが、とりわけ私の興味を惹いたのはこの2点。

・日本のおみくじ元祖は横川の僧良源
・おみくじ判定と吉凶のパーセンテージ

まず、おみくじの元祖について。

良源は平安時代天台宗の僧で、比叡山横川に住んだカリスマ僧侶。以前の記事で、美形すぎるそのマスクを隠すため、外出時は鬼の面をかぶっていたというエピソードを紹介した。


↑良源さん 岩崎陽子『王都妖奇譚』プリンセスコミックス

彼は元三大師(がんさんだいし)とも呼ばれ、「観音様の化身」として数多くの霊験を顕わしたと伝えられている。その彼が作ったおみくじは「元三大師観音籤」と呼ばれ、現在、最もポピュラーなおみくじになっているらしい。

おみくじは「吉凶」という大きな運勢判断だけでなく、詩歌を添えることによって更に詳細な運命のパターンに対応する。元三大師みくじは百首の詩歌から成り立っているが、このほか、130から18まで、多様な詩歌のおみくじがあるらしい。運命パターンとしての詩歌は、数が多ければ多いほど様々なシチュエーションに対応しやすくなるが、無制限に増やすわけにもいかず、その結果、「解」や「聖意」といった内訳のバリエーションで多彩さを出すようになり、今の形が出来上がったという。

で、気になる判定のランクは、元三大師みくじの場合、次のとおりらしい。

大吉、吉、小吉、半吉、末吉、末小吉、凶。(見たことないと思ったら、大凶ってないのね)

それぞれのパーセンテージは、
大吉17%、吉35%、小吉4%、半吉4%、末吉7%、末小吉3%、凶30%。

おお、凶の多いこと! それにしてはあんまり引かないのはどうしてなんでしょう。
(とさりげなく幸運アピール?)
正月なんかは大吉や吉がよく出るので、神社側で操作してるんじゃないかと…


さて、私はおみくじ取っておく派なので、手持ちの中で面白いおみくじをアップしてみる。

下鴨神社のおみくじ(神社紹介のちらしも兼ねている。さすがやね)


外側:電話番号をはじめプロフィール満載。


内側:ことわざやおみくじについての説明もある。修学旅行生向き?


持ってる中で最大&最少のおみくじ
西宮神社鞍馬寺由岐神社


格調の高さが際立つ宮島厳島神社のおみくじ(おみくじからオーラが!)


で、これは10年前、アイスランド旅行中、子どもにもらったチョコだかクッキーだかの中に入っていたおみくじ。何も知らずバクッと食いついたら、むぎゅっと紙を噛んだので、お、フォーチュンクッキーだ!と喜び勇んで広げてみたら…

よ、よめない…



※関連過去記事
往生要集
パワースポット車折神社



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